仕事が終わって家に帰る。
玄関のドアを開けた瞬間、ふっと肩の力が抜けるような。
そんな“落ち着く部屋”があったらいいなと思いませんか?
でも実際は、疲れて帰ってきても、
部屋の中がごちゃごちゃしていて気が休まらなかったり、
ついスマホを眺めて何となく時間が過ぎてしまったり。
心も体もなんとなく落ち着かない夜。
私自身も、そんな日々を経験してきました。
インテリアや香り、照明、配置など
暮らしを整えるための手段はいくつかありますが、
今回は“色”に注目してお話ししてみたいと思います。
目次
色で「落ち着く部屋」をつくるという選択
「色が心に影響を与える」
これは、カラーセラピーの分野でもよく言われることです。
でも、セラピーの知識がなくても、
“なんとなくこの色を見ていると落ち着く”
そんな感覚って、誰にでもありますよね。
視覚から入る色の情報は、
知らず知らずのうちにわたしたちの気分や集中力、
さらには睡眠の質にまで影響を与えていると言われています。
つまり、
色を味方につければ、
忙しい日々の中でも、
「自分を整える空間」をつくることができるんです。
心を静かにする「やわらかな青」の力
落ち着いた部屋をつくりたいなら、
おすすめしたい色のひとつが「ブルーグレー」です。
青といっても、ぱきっとした原色ではなく、
すこしだけグレーがかった、柔らかで穏やかな青。
このブルーグレーには、
・気持ちを静かに整える
・緊張をゆるめる
・空間に余白をつくる
そんな“目に見えない効果”があると考えられています。
お客様から「家に帰ってもなかなか落ち着けない」とご相談をいただくことがあります。
そういった方におすすめしているのが、“ブルーグレー”を取り入れるという方法。
青みのある色には、気持ちを静かに落ち着けてくれる効果があり、
なかでもブルーグレーは、優しくてやわらかい印象を与えてくれる色です。
大きな模様替えをしなくても、“色”というやさしい変化が、
暮らしや気持ちにそっと寄り添ってくれることを実感しています。
忙しい人こそ、部屋の“視覚ノイズ”を減らす工夫を
ブルーグレーのような「くすみカラー」は、
視覚的な刺激が少なく、目に優しい色です。
カラフルな色味に囲まれていると、
それだけで脳が情報を処理しようとがんばってしまいます。
無意識のうちに、どっと疲れてしまうことも。
仕事でたくさんの人と関わり、
PCやスマホの画面を長時間見続ける生活だからこそ、
家に帰ったら、脳を休めてあげる時間が必要です。
色のチカラで視覚的なノイズを少し減らすことで、
本来の自分のペースを取り戻せるような感覚が、
きっとあるはずです。
すぐにできる取り入れ方:まずは“目に入る場所”から
「色の力」と言われても、
いきなり壁紙を変えたり、家具を買い替えるのは大変ですよね。
でも大丈夫。
取り入れ方は、もっともっと気軽でいいんです。
たとえば——
・ベッドリネンをブルーグレーに変えてみる
・クッションカバーを新しくしてみる
・カーテンやラグを静かな色にする
・ブルーグレーのマグカップで、夜のハーブティーを楽しむ
大切なのは、“よく目に入る場所”に色を置くこと。
ほんの小さなアイテムでも、
部屋の空気がふっと変わるのを感じられると思います。
色は、心を整えるやさしい選択肢
“気分を切り替える”って、
本当はとても難しいことです。
何かを頑張ったり、
ポジティブな言葉で気合を入れるよりも、
空間の力にそっと背中を押してもらう方が、
わたしには合っていました。
色は、静かに、でも確かに、
心に働きかけてくれる存在です。
今の自分をちょっと整えたい。
そんな時こそ、
色から始める「やさしい模様替え」をしてみてください。
落ち着く部屋は、少しずつできていく
部屋を整えることは、自分を大切にするということ。
色から始める、やさしい模様替えを。
だから、焦らなくて大丈夫です。
今の暮らしに合った形で、
少しずつ“落ち着ける空間”をつくっていきましょう。
ブルーグレーに限らず、
ピンク、ベージュ、グリーン……
色にはそれぞれ、そっと寄り添ってくれるようなチカラがあります。
この先の投稿では、
そんな色の選び方やインテリアの工夫も、
やさしくお届けしていきますね。
\あなたの「帰りたくなる部屋」づくりのヒントになりますように/
【シリーズ:色でととのう、わたしの部屋】
第1回|静かな夜をつくる、やわらかな青(ブルーグレー)