私たちは毎日、膨大な情報や感情に触れて生活しています。
朝起きればニュースやSNS、日中は仕事の連絡や人とのコミュニケーション。家に帰ってからも、スマートフォンを見ながら食事を済ませ、気づけば深夜…。「自分だけの静かな時間」って、意識しないと本当に少ないと思いませんか?
そんな中で、意識的に「何もしないための空間」を作ってあげること。
それが、今回ご紹介する「1畳の癒しスペース」です。特別な家具をたくさん揃えたり、広いお部屋を用意したりする必要は一切ありません。
たった1畳のスペースに、お気に入りのラグとクッション、そして心地よい灯りや香りを少し加えるだけ。
お部屋の片隅に「ただ座るだけの場所」があるだけで、心がこれほどまでにホッとするのだと、私自身も気づかされました。
目次
【STEPで解説】1畳の“ととのうスペース”の作り方
ここからは、私が実際にやってみて効果を感じた作り方をシェアします。
いちばん大事なのは「正解を求めすぎないこと」。
“心地いい”と感じられることがいちばんの正解です。
Step1|「1畳のスペース」を見つける
まずはお部屋の中で、あなたが最もリラックスできると感じる1畳のスペースを見つけましょう。特別な場所である必要はありません。
おすすめの場所
- ベッドの横: 寝る前のリラックスタイムにぴったりです。
- 窓際: 移りゆく光や外の景色が、心を穏やかにしてくれます。
- ソファの足元: リビングの一部に、さりげない静けさの空間を。
- デッドスペースの活用: 洗濯機の裏や家具の隙間など、意外な場所が隠れた癒しスポットになることも。
「ここに座って、ただぼーっとしたいな」と思える場所なら、どこでも大丈夫です。
ちなみに私は、お部屋で一番大きな窓の前。
大切なポイントは、視界にたくさんのモノが入らないこと。これだけで、心の落ち着き方が格段に変わりますよ。
Step2|“質感”にこだわったクッションやラグを選ぶ
1畳のスペースに置くものは、実はとてもシンプルです。
- 小さなラグ: 座るための心地よいベースになります。
- クッション: 寄りかかったり、抱きしめたりして、安心感を得られます。
ここでぜひ意識してほしいのが、「手ざわり」や「肌ざわり」といった質感です。もこもこ、ふわふわ、さらさら…触れるたびに心がゆるむような素材を選んでみてください。
視覚的な美しさももちろん大切ですが、癒しは「触覚」からも深く感じられるものなんです。
Step3|五感をゆるめる「ひとつの要素」をプラスする
癒しスペースが整ったら、次はさらに「静けさ」を深めてくれるアイテムを、ひとつだけプラスしてみましょう。全て揃える必要はありません。ご自身が心地よいと感じるものを厳選してみてください。
おすすめの要素
- 香り(嗅覚): アロマキャンドル、エッセンシャルオイル、練り香水など、お気に入りの香りで空間を包み込みます。
- 音(聴覚): 雨音、焚き火の音、または心安らぐヒーリングミュージックなど、自然の音や穏やかな音楽を取り入れるのもおすすめです。
- 光(視覚): ろうそくのゆらめき、間接照明、温かい電球色のライトなど、優しい光が心を落ち着かせます。
私の場合、雨の音を聴きながら、お気に入りの香りに包まれる時間が一番落ち着きます。
毎晩このスペースに座って、たった3分だけ目を閉じる。それだけで、1日の終わりに「自分自身を取り戻す感覚」が生まれるようになりました。
「何かをする」のではなく、「何もしない」ことの豊かさ
私たちは普段、「きちんと食事を作る」「趣味に没頭する」「自分磨きをする」といったように、「何かをしなければ」という気持ちに駆られがちです。
ですが、心が疲れすぎている時こそ、「何もしないこと」が一番の癒しになると私は感じています。
この癒しスペースでは、ヨガをしたり、瞑想をしたりする必要はありません。
ただ座って、深く深呼吸をするだけでいいんです。
「今日も一日、よく頑張ったね」と、そっと自分に声をかけてあげるだけで十分です。
不思議なことに、心が少し前向きになると、
- 翌朝のコーヒーが格別に美味しく感じられたり
- 友人にも会いたくなったり
- 少し遠出してみたくなったり
と、小さな変化が生まれます。
「わたしに戻る時間」が、日々の小さな行動を良い方向に変えてくれる。そんな実感を、私自身も日々感じています。
あなたはどこに、“静けさ”を置きますか?
「忙しいけれど、今の暮らしを少し変えてみたい」
「心をリセットできる場所がほしい」
「私も、心から癒されたいな」
もしそう感じているなら、この1畳の「おこもりスペース」は、きっとあなたの心に優しく寄り添ってくれるはずです。
完璧を目指す必要はありません。
高価なアイテムを揃える必要もありません。
必要なのは、ほんの少しの「立ち止まる勇気」だけです。
ぜひ、今日の夜、
ベッドの横にクッションを置いて、
目を閉じて深呼吸してみてください。