あなたの“好き”を伝えると理想の部屋が叶う理由

こんにちは！仕事もプライベートも充実させたい30代女性をサポートするインテリアコーディネーターの櫻井あつこです。

前回は、情報過多の時代に30代女性が「理想の家具探し」で迷子になる理由と、プロの私が「分からない」と答える理由についてお話ししました。

今回は、その続きです。あなたが理想の家具に最短で出会うために、最も大切な「伝える力」について深掘りしていきましょう。

あなたの「理想」をプロに伝えるということ

「自分のお部屋に合う理想の家具がほしい！」そう願う時、あなたはどんな情報をインテリアショップの店員さんやコーディネーターさんに伝えていますか？

私がお客様にご提案をさせていただく際、最も重視するのは、お客様が本当に求めている「理想」を、お客様以上に理解することです。そのためには、お客様からの情報が不可欠。

例えば、こんな何気ない会話の中に、実はあなたの「理想の家具」に出会うための大切なヒントが隠されています。

どんな「気分」で過ごしたいか：「ホテルライクな落ち着いた雰囲気にしたい」「カフェのように友人とおしゃべりが弾む空間にしたい」「北欧の明るい空間でリラックスしたい」など、具体的な感情やシーンを伝えてみてください。これが家具の素材や色味、デザインの方向性を決める大きな手がかりになります。
家具に何を「期待」しているか：「休日はソファで映画三昧したい」「在宅ワークの集中できるスペースが欲しい」「友人がたくさん来ても対応できるダイニングにしたい」など、その家具でどんな活動をしたいかを教えてください。使い勝手や機能性、サイズ選定に直結します。
「これだけは譲れない」ポイントは？：「この色は避けたい」「この素材は好みじゃない」「予算は〇万円まで」など、絶対に譲れない条件や、逆に「これだけはNG」というポイントがあれば伝えてください。選択肢を絞り込み、効率的に理想に近づくために非常に重要です。

これらを伺いながら、お客様のライフスタイルや価値観、そして「どんな部屋で、どんな気持ちで過ごしたいか」を把握しようと努めています。

「でも、具体的に何を伝えたらいいの？」そう思うかもしれませんね。

実は、あなたが持っている情報は、どんな小さなことでも貴重なヒントになります。

例えば、

などなど、あなたが今持っている情報だけで十分なんです。

ここで、わざわざ「カウチソファがいい」「座面高さは40cmが理想」など、調べないと分からないようなインテリア知識を答える必要は全くありません。（もちろん、特にこだわりがある方は別ですが、そこはプロがアドバイスしますのでご安心を！）

それから、意外に思われるかもしれませんが、「好きじゃないお部屋」のイメージにも、あなたの理想を叶える大きなヒントが隠されています。

「こういう雰囲気は嫌」「この色はどうしても避けたい」といったネガティブな情報も、プロにとってはあなたの好みを深く理解するための貴重な材料なんです。

私がお伝えしたいのは、家具を買うことがゴールではないということです。

本当に大切なのは、「この部屋でどんなふうに過ごしたいか、どんな気持ちになりたいか」を考えること。家具は、それを叶えるための強力なツールの一つに過ぎません。

例えば、「ソファを買う」ことがゴールではなく、「このソファに座って、週末は映画を観ながらリラックスしたい」「友人とおしゃべりしながら、カフェのような空間で過ごしたい」といった「過ごし方」や「感情」が、あなたの本当のニーズです。

プロは、あなたの漠然とした「好き」や「嫌い」、そして「どんな気持ちになりたいか」という情報から、最適な家具を「選定」し、あなたの理想の暮らしへと導くことができるのです。

次回は、大阪のインテリアコーディネーターである私が、具体的な家具選びのポイントや、賢くインテリアを揃えるための視点について、さらに詳しくお話しします。