こんにちは!インテリアコーディネーターの櫻井あつこです。
前回は、「おしゃれな部屋に住みたい」という漠然とした憧れを具体的な行動に変えるためのファーストステップとして、「お気に入りのお部屋画像を集めること」をおすすめしました。
今回は、集めた画像をどう「分析」し、あなたの中に眠る「私だけの理想」を明確にしていくのか、その具体的な方法についてお話しします。
【第1回】「憧れるだけ」はもう卒業!30代「理想の部屋」に住むためのファーストステップ
【第3回】集めた画像で理想の部屋を叶える!画像の活用術
目次
「なんとなく好き」から「確かな理想」へ:画像の魔法
お部屋の画像を集めることは、単に「こんな部屋いいな」と眺めるだけではありません。この作業には、あなたの潜在的な「好き」や「心地よさ」の基準を浮き彫りにし、自己理解を深めるという心理的な効果があります。
このプロセスを通じて、あなたがどんな部屋で、どんな気持ちで過ごしたいのかがハッキリ見えてくるはずです。そして、その過程自体が、きっとワクワクする楽しい時間になるでしょう。
【画像を効率的に集めるツール】
Pinterest(ピンタレスト): 豊富な画像がカテゴリ分けされており、ボードにピン留めするだけで簡単にコレクションを作れます。類似画像も提案されるので、芋づる式に「好き」が見つかります。
Instagram(インスタグラム)の保存機能: 気になった投稿をコレクションに保存できます。ハッシュタグ検索で、好みのテイストやアイテムを探しやすいのが魅力です。
これらのツールは、スマホ一つで手軽に始められるので、忙しい30代のあなたに特におすすめです。
「好き」も「嫌い」も大切なヒント!プロの画像分析術
ある程度画像が集まったら、次はそのコレクションを見返してみましょう。
共通点を見つける:
色: 似たような色合いの部屋が多くないですか?(例:白、グレー、ベージュなどのニュートラルカラーが多い、差し色にグリーンが多いなど)
テイスト: モダン、ナチュラル、北欧、ホテルライク、ヴィンテージなど、共通する雰囲気はありませんか?
使われている素材: 木、アイアン、ガラス、ファブリックなど、よく使われている素材にも注目してみてください。
家具の配置や空間の使い方: ソファの形、テーブルの大きさ、収納の仕方などに共通点はありませんか?
小物や植物の有無: どんな種類の小物や植物が置かれているかにもヒントがあります。
「嫌い・苦手」な画像も保存する:
意外に思われるかもしれませんが、「これは好きじゃないな」「この雰囲気は苦手」と感じる画像も、ぜひ併せて保存しておいてください。「好き」と同じくらい「嫌い」も、あなたの好みを明確にする上で重要な情報になります。例えば、「ごちゃごちゃした部屋は苦手」「生活感が出すぎているのは嫌」といった情報は、避けるべき方向性を示してくれます
漠然とした表現から「私だけの理想」を引き出すヒント
お客様が「休日にリラックスできる部屋にしたい」「おしゃれにしたい」といった漠然とした表現をされる時、私はさらに深く掘り下げていきます。
例えば、
「休日にリラックスできるって、具体的にどんな過ごし方ですか?ソファで映画を見る時間?それともカフェのように本を読む時間?」
「おしゃれって、どんな風に感じる時ですか?ホテルのような落ち着いた雰囲気?それとも、カフェのような賑わい?」
さらに、お客様の「好き」の源泉を探るために、こんな質問も投げかけます。
「いつも持ち歩いているバッグやハンカチ、お気に入りの洋服など、ご自身で選ばれた小物で『これすごく好き!』というものはありますか?」
「普段、どんな色に心が惹かれますか?」
「休日は、どんな場所に行って、どんな風に過ごせると最高にリラックスできますか?」
ファッションの好みや、お気に入りの雑貨、休日の過ごし方など、インテリアとは一見関係ないように思える部分にも、あなたの潜在的な「好き」や「心地よさ」のヒントは隠されています。
集めた画像と、これらの質問への答えを照らし合わせることで、漠然とした「おしゃれ」が、あなたにとっての「私だけの理想」へと具体化されていくはずです。
次回の記事では、明確になった「私だけの理想」の画像を、実際にどう活用していくか、具体的なシチュエーション別にお話しします。